プロデューサインタビューを見ると。この女の子たち、実はすべてボイスアクトした声優たちが作った、ということだ。
 キャラクタープロフィールを見てもらうと、名前から趣味、好きな食べまできちんと設定してあるのがわかる。これはすべて声優に決めてもらったもので、それを見た上でシナリオミーティングを重ね、このゲームを作っていったという。
 アイドルの出演するテレビドラマでは、アイドルの個性を元に話を作るということがよくある。また、キャラクターと演じる人間を重ね合わせるやり方はテーブルトークRPGのやり方にも近いかもしれない。なかなか挑戦的な試みだ。

 実際にプレイしてみると、これはぴったりハマった、いい結果になっていると思う。シナリオは、リアルな現実をイメージさせる重みを感じる種類のもので、萌え優先のものではない。そういう話には、きっちり作られたキャラクターの距離はとても自然に感じられる。お話の中の人物というよりも、毎日生活をしている人物を作ろうとする、そういう方向性だ。
 声優が愛着を持って名前を決め個性を決めた彼女たちは、声で演じる声優さんたちの二次元世界の分身、アバターと言っていいのかもしれない。プレイヤーは二次元空間を通じて現実にいる声優たちと、恋愛を楽しんでいる――のかも。言いすぎかな?

 簡単にキャラクターを紹介しておこう。

 呉藤凜音は美貌、成績、真面目、超努力家、とすべてそろった完璧な優等生。でも仲良くなってくるとわかってくるのが、複雑な内面をしているということ。成績は優秀だけど決して器用ではなく、屈折した思いや間違った行動を重ねてもがんばる様子がとても伝わってくる。このゲーム全体のメインヒロインに相当するキャラだろう。
 エッチシーンがまた必要以上にリアルだ。初体験のまだるっこしさ、裸になっても遠慮しあったりしてしまうようなフクザツな感情……そういう微妙な空気を感じさせる。布団をかぶってきゃーきゃー呻きたい人はオススメだ。




 大泉舞羽は一人ヒーロー部に入ってきた、行動派の後輩。とはいえ、肉体派でもバカ役ではない。ミステリなパートでは探偵を務め、主人公のハズした行動にも冷静で的確なツッコミを入れてくれる頭のいい子である。
 行動的で好奇心旺盛、そしていろんな物事を知っていてこちらの気持ちも理解してくれるそんな彼女。主人公にラヴラヴになった、性欲もバッチリの健康優良児。それといつでも爆発OK男子学生が付き合うようになったとき、エッチはどんなものになるのか……!?それはゲームで楽しんでもらうとしよう。




 篠原ゆりえは主人公の幼なじみ。くっつくのが大好きのほわほわお姉さんだ。最初から最後まで、いつでもなんでも味方をしてくれる、でも弱いところもあって、こちらが助けてあげないといけないか弱さも持っている。もう落ち着くところに落ち着くしかないという感じである。
 個人的な感想を言えば、一番エロかったです。お風呂でイチャイチャ学園でイチャイチャ、なにをしてもなにをやっても豊富なセックスアピール。面倒なことがあんまりなく、ただただエッチに没頭、なんでも知ってる幼なじみとのHってやっぱこうじゃないと。うんうん。




 西洞院多紀さんは学園の生徒会役員。旧華族の家柄に育ち、お金と豊満な肉体を持ったスーパーお嬢様だ。何をしても隠しきれない育ちの良さ、成績も優秀。しかしそれ故の浮世離れした非現実感が彼女のウリ。何をしでかすかわからないドキドキが詰めこまれているぞ。
 彼女のHは、4人の中でも複雑なものになっている。恋なのかただの性欲なのか、今やってることはいったいなんなのか……悩みながらも結局のところ、身体がしたがることは一緒なのである。悩みながらするHってエロいよね。
 ちょっとした冒険やびっくりする展開も用意されてるのが彼女との物語――とにかくクリアしてみると、エンディングの独唱でニヤける体験ができるのは間違いないだろう。



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